小岩駅スグの糖尿病外来・内科|江戸川区西小岩のクリニックです。

 糖尿病患者さんの数は、世界中で急増しています。国際糖尿病連合が2017年に発行した「Diabetes Atlas 第8版」によると、世界の糖尿病人口は4億2500万人であり、成人の11人に1人が糖尿病にかかっている計算になります。糖尿病という名前の影響でしょうか、「尿に糖がでる病気」という理解にとどまってしまい、特に症状がないので放置してしまった、というケースをこれまでに多くみてきました。しかし、糖尿病は「慢性の高血糖を主徴とする代謝疾患」であり、放置すると糖尿病特有の合併症(神経障害・網膜症・腎症)、さらには脳梗塞・心筋梗塞・末梢血管障害(足の血管の閉塞・狭窄)・足壊疽などをきたす、注意すべき病気です。糖尿病は初期の段階では自覚症状に乏しいことが多く、そのため、健康診断等で高血糖を指摘されても、医療機関の受診や治療開始が遅れるケースが目立っています。健康日本21フォーラムの調査によると、健康診断で血糖値が高く、「要治療」と判定を受けたにもかかわらず、医療機関で受診や治療を受けていない人の割合が約4割、30歳代では約6割に達するとの結果がでました。
 
 
 日本糖尿病学会は、糖尿病臨床の健全な発展普及を促すため、「日本糖尿病学会専門医制度」という制度を持っています。この制度にのっとって、資格取得を目指す医師に書類審査・筆記試験・面接を課し、これに合格した医師を糖尿病専門医として認定しています。平成23年8月現在、糖尿病専門医数は4338名 (社団法人 日本専門医制評価・認定機構による)、単純計算では糖尿病専門医一人あたり2460人の患者さんがいることになり、専門医数はとても充足しているとはいえない状態です。加えて、糖尿病の薬物療法は、内服薬・注射薬ともにたくさんの種類があり、年齢、性別、合併症の状態、他の疾患との関連、さらにはライフスタイルと、いくつもの重なりあうファクターを考慮して選択・使用していかなければなりません(ちなみに、内服薬は2012年7月現在、20種類(合剤は除く)、インスリン注射は型別で5種類、インスリン以外の注射薬が2剤あります)。
 
 

 当院では、日本糖尿病学会の糖尿病専門医が糖尿病の治療にあたります。私(竹内)は、これまで、大学病院(信州大学)、一般病院(急性期)、リハビリテーション病院と、それぞれ性格の異なる病院で仕事をしてきました。医師になってから、糖尿病という疾患を軸として、内分泌疾患、脳梗塞、感染症、さらには基礎研究まで、さまざまな領域にかかわってきました。糖尿病専門外来は、「糖尿病だけをみる外来」ではありません。「糖尿病という専門領域を軸として全身のことを考える外来」と私は理解しております。前述のような理由で、糖尿病治療には、決まった処方というものはありません。いわば、「テーラーメード医療 (tailor-made medicine)」の代表のようなものです。患者さんひとりひとりにぴったりとフィットする、着心地のよい服のような糖尿病医療を提供すること、それが私の糖尿病専門外来が目標です。

 
 

当院の特徴

メディカルプラザ小岩駅には、糖尿病専門のクリニックとして、以下のような特徴があります。

外来でのインスリン注射の導入

 糖尿病のコントロールが悪いとき、血糖値が非常に高い場合には、糖毒性という現象がみられることがあります。これは、高血糖自体が、インスリン(血糖値を下げる作用のあるホルモン)の分泌を低下させ、インスリン抵抗性(効きのわるさ)が高まるという状態です。この状態では、食事・運動療法や、内服薬による治療を行っても、血糖値の改善をはかりにくくなります。このような状態の場合、当院では、インスリン治療を積極的に導入しています。この結果、血糖値が低下し、本来の膵臓からのインスリン分泌の回復をみて、インスリンを中止でき、内服薬による治療や食事・運動療法のみの治療へ移行されるかたもいらっしゃいます。入院ではなく、外来でインスリン治療が導入できるのは、糖尿病専門のクリニックとしての当院の大きな特徴です。

 
 

フットケア

 糖尿病の患者さんのフットケア(足のケア)は大切です。初診の患者さんは必ず、靴・靴下をとっていただき、足の観察をさせていただいております。糖尿病の患者さんは、下肢の血管の狭窄や、神経障害、免疫能の低下などを背景として、足の病変(潰瘍・壊疽・蜂窩織炎)をきたしやすくなるからです。白癬菌感染(足・爪の水虫)、胼胝(タコ)、陥入爪(巻爪)のケアにも積極的に取り組んでいます。

 
 

栄養相談

 当院では、管理栄養士が、患者さんの栄養面でのサポートをしています。教科書的な、型通りのものではなく、その患者さんの病態やライフスタイル、嗜好にも配慮したものとなるよう、工夫をしています。
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充実した検査体制

 当院では、3階にある検査室で、血液検査(HbA1c、血算、生化学)・尿検査を実施、約40分で結果がでます。受診日の検査結果にもとづいて、リアルタイムに診療・栄養相談ができることは、生活習慣病クリニックとしての当院の特徴の一つです。また、同じ3階にMRIを設置、脳梗塞や血管病変の発見に、力を発揮しています。